コントラストとは?「濃さ」の違いで見え方が変わるしくみ

このサイトのゲームでは「濃さ」という言葉がよく出てきます。正式にはコントラストと呼ばれるもので、見えるか見えないかを分ける、一番大事な要素です。

コントラストは「差」のこと

コントラストとは、明るいところと暗いところの差の大きさのことです。明るさそのものではありません。ここが分かりにくいところなので、少していねいに説明します。

まっ白な紙にまっ黒な字を書けば、コントラストは最大です。同じ紙に薄いグレーの字を書けば、紙の白さは変わらないのにコントラストは小さくなります。字が読みにくくなるのは、紙が暗くなったからではなく、紙と字の差が縮まったからです。

縞模様(しまもよう)も同じです。当サイトのゲームで「こさ 11.9%」と表示されているとき、それは明暗の差が最大の11.9%しかないという意味です。平均の明るさはいつも同じ灰色のまま変わりません。

濃さの違う3枚のガボールパッチ。左は濃さ100%ではっきり見え、中央は30%、右は10%でほとんど見えない
濃さの違い。左から100%、30%、10%。3枚とも向き・細かさ・大きさはまったく同じで、明暗の差だけが変えてあります。平均の明るさは3枚とも同じです。

見え始めの境目

コントラストをゼロから少しずつ上げていくと、あるところで「何か見えた」と感じる瞬間が来ます。この境目のことを、見え始めの境目と呼ぶことにしましょう。

おもしろいのは、この境目がはっきりした一本の線ではないということです。同じ濃さでも、見えたり見えなかったりします。体調や部屋の明るさ、その時の集中の度合いで揺らぎます。

さらに、「まったく見えていない」と本人が思っている濃さでも、縦か横かの2択で答えると、まぐれ当たりの5割をいくらか上回ることがあります。はっきり意識に上がる前から、目と脳がいくらか情報を受け取っているためだと考えられています。

一瞬の向き当てやうっすら見えで「見えないけど当たった」という経験をしたら、それがまさにこの現象です。

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縞(しま)の細かさで見えやすさが変わる

ここからが本題です。同じ濃さでも、縞の細かさによって見えやすさが大きく変わります。

粗すぎる縞(1本1本が太い)は、意外と薄いと気づきにくくなります。逆に細かすぎる縞(1本1本が細い)も、すぐに灰色に溶けてしまいます。一番薄くても見えるのは、その中間あたりの細かさです。

細かさの違う3枚のガボールパッチ。左は縞が3本と粗く、中央は6本、右は12本と細かい
細かさの違い。左から縞が3本、6本、12本。濃さは3枚とも100%で同じですが、見え方の印象はずいぶん違います。

このため、細かさを横軸、見え始めの濃さを縦軸にとってグラフを描くと、中央がへこんだ谷のような曲線になります。中央あたりは薄くても見えるので縦軸の値が小さく、両端へ向かうほど濃くしないと見えなくなるので値が上がる、という形です。

縞の細かさ見え方の傾向関係するゲーム
粗い形は分かるが、薄いと気づきにくいうっすら見え(低レベル)
中くらい一番薄くても見分けられる仲間外れ探し
細かいすぐ灰色に溶ける。小さいと特に苦手どんどん小さく

当サイトのゲームでは、縞の細かさを5段階用意しています。同じ濃さの問題でも簡単に感じたり難しく感じたりするのは、この細かさがランダムに切り替わっているためです。

距離を変えると細かさも変わる

見落としがちですが、画面から離れると縞は「細かく」なります。

画面上の縞の幅は変わりません。しかし遠ざかると、目に映る縞の幅は小さくなります。つまり見る側にとっては、細かい縞を見ているのと同じことになるのです。

ですから、うまく見えないときは距離を変えてみる価値があります。近づいても遠ざかっても、見えやすくなることがあります。どちらが良いかは縞の細かさ次第です。

一瞬の向き当てで記録が伸び悩んだら、いつもと少し違う距離を試してみてください。自己ベストを比べるときは、同じ距離・同じ画面で比べるのが公平です。

自分の境目を、確かめてみる

ここまでを一文にすると、こうなります。コントラストは明るさではなく差のことで、その差がどこまで小さくなると見えなくなるかは、縞の細かさと、そのときの自分の状態で変わる。

読んで納得するより、確かめるほうが早い話でもあります。うっすら見えは濃さが0からゆっくり上がっていく作りなので、自分の見え始めがどのあたりにあるのかを、その場で体感できます。

日をあらためて何度かやってみると、同じ人でも、そのつど違うところで見え始めます。それがこの記事で書いた「境目はゆらぐ」ということです。

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