10のゲームは、どこまで難しくなるのか ― 実際の数字で見る

このサイトのゲームには、難易度を選ぶ画面がありません。3回連続で正解すると1段上がり、2回続けて外すと1段下がる仕組みが、10本の裏で静かに動いています。何が、どこまで変わるのかを数字で見ていきます。

難しさは、自分で選ばない

スタートを押すと、いきなり縞模様(しまもよう)が現れます。「かんたん」「むずかしい」を選ぶ画面は、このサイトのどのゲームにもありません。

そのかわり、10本のうち8本(一瞬の向き当て・流れる向き・仲間外れ探し・追いかけ・うっすら見え・迫ってくる・ヘビ・めくり絵)は、同じ1つの規則で難しさを動かしています。3回連続で正解すると1段むずかしくなり、2回続けて外すと1段やさしく戻ります。実力がどのあたりにあるかへ、プレイ中に自動で寄っていく仕組みです。

3回・2回という数字は、正答率がおよそ6割のあたりで上がりやすさと下がりやすさが釣り合うよう選ばれています。実力に応じた濃さや速さへ、自然に落ち着かせるための設定です。

残り2本は少し違います。どんどん小さくは3回ではなく10回連続正解で1段進み、絵柄マッチはこの規則そのものを使っていません(後述)。

「LV.7」とバッジに出ても、7が何を意味するかは伝わりません。そこでこの記事では、各ゲームのコードから、レベルが実際に何を変えているのかを数字で洗い出しました。

10本が動かしているもの一覧

一覧にすると、こうなります。「レベル1」は開始直後の値、「上限」はそのゲームで実際に届く値です。3本(迫ってくる・追いかけ・どんどん小さく)は仕組みの上限が999というほぼ無限の値になっているため、2分間で現実に届く水準を見積もりました。計算のもとは次の節以降にあります。ゲームごとの違いをひとことでまとめた表は10のゲームの違いと選び方にもあります。

ゲーム変わるものレベル1(開始)のとき上限のとき
絵柄マッチ盤面の大きさ(経過秒数で決まる)4×3(12枚)6×4(24枚。20〜90秒のみ)
仲間外れ探し縞(しま)の濃さ100%10%
一瞬の向き当て縞の濃さ50%3.8%
流れる向き縞の濃さ46%10%
どんどん小さく縞の濃さ(撃破ごと)100%約2%(下限)
うっすら見え濃くなる速さ・大きさ・細かさ基準・半径75px基準の0.39倍・半径30px
迫ってくる近づく速さ基準見積もり6.1倍
追いかけ動く速さ・見える時間基準・約1.06秒3.2倍・約0.65秒
ヘビ先頭が「はやい」で動く確率約13%約61%
めくり絵縞の濃さ(同じ板の2回目はさらに半分)100%(2回目は50%)35%(2回目は20%)

濃さが下がる5本

薄い縞を見分けるゲームでは、正解が続くほど画面そのものが地味になっていきます。派手な変化がない分、静かに難しくなっていく感覚があります。濃さ(コントラスト)が何を指すかはコントラストとは?「濃さ」の違いで見え方が変わるしくみで説明しています。

このうち仲間外れ探し・一瞬の向き当て・流れる向きの3本は、レベルが上がっても縞の大きさ自体は変わりません(半径60pxで固定)。大きさまで一緒に変わるのは、このあとのどんどん小さくだけです。めくり絵の縞の大きさは画面の広さに合わせて決まり、こちらもレベルでは変わりません。

仲間外れ探しは、レベル1の100%から3回連続正解ごとに10%ずつ差し引かれ、上限のレベル10で10%まで下がります。10分の1の濃さです(1レベルあたり10%ずつ引く計算)。

一瞬の向き当ては、レベル1の50%から3回連続正解ごとに25%ずつ掛け算で薄くなり、上限のレベル10で3.8%まで下がります。50%を0.75倍していく計算で、13倍近く薄くなります。

流れる向きは、レベル1(開始時)で46%、3回連続正解ごとに4%ずつ差し引かれ、上限のレベル10で10%まで下がります。4.6倍の差です。開始が50%ではなく46%なのは、このゲームだけ計算式がレベルの数字そのものを使っているためで、他の2本のような「レベル1のときは基準の100%」という揃え方にはなっていません。

めくり絵は、レベル1の100%から3回連続正解ごとに約7.2%ずつ差し引かれ、上限のレベル10で35%まで下がります(100%と35%のあいだを9段に等分して引く計算)。5本の中では下がり方がいちばん穏やかですが、このゲームにだけ、同じ板を2回なぞって消すという仕組みがあります。2回目になぞる縞は、そのときのレベルの濃さのさらに半分で描かれます。レベル1でも2回目は50%、レベル10では35%の半分の17.5%を、画面に描くときの5%刻みに丸めた20%です。同じ板でも、2回目のほうがうすいということです。板の枚数(4×5の20枚)と縞の回る速さは、レベルでは変わりません。

どんどん小さくだけは仕組みが違い、10回連続正解で1体を撃破するたびに濃さが0.8倍になります。1体倒すごとに2割ずつ薄くなる計算で、下限は2%です。実際の2分間の平均的なプレイでは18体前後を撃破しており、その時点ですでに濃さは計算上1.8%まで下がって下限の2%に達しています。3.8%や2%といった濃さは、部屋や画面の明るさでも見え方が変わります。うまく見えないときは画面の明るさと見え方もあわせてどうぞ。

濃さが100%から段階的に下がっていく5枚のガボールパッチ。左から100%、50%、25%、12%、6%
濃さが下がっていく様子。左から100%、50%、25%、12%、6%。表の「10%」や「3.8%」がどれくらい薄いか、この並びの延長線上に見当がつきます。
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速さが上がる3本

止まっている縞を見分けるのと、動いているものを追いながら判断するのとでは、必要になる集中の種類が違います。この3本は、時間や速さのほうを動かして難しくしています。

迫ってくるは、画面の外から中央へ近づく速さが3回連続正解ごとに増していきます。上限はレベル999で事実上ありませんが、典型的な2分間のプレイ(約130問)をもとに見積もると、届くレベルはおよそ44前後、速さはレベル1の基準の6.1倍ほどになる計算です。ただし2回連続で外すか撃ち落とせなかった場合は1段戻るため、これはミスなく正解し続けた場合の見積もりです。

追いかけも同じ考え方で、動く速さと「縦・横に変わってから答えられる時間」の両方が変わります。同じ見積もりではレベル14前後まで届く計算になりますが、答えられる時間には最短0.65秒という下限があり、実際にはレベル12あたりでこの下限に達します。レベル1では約1.06秒の猶予があるので、3倍以上短くなる計算です。

うっすら見えだけは他の2本と逆で、正解が続くほど濃くなる速さはゆっくりになります。レベル1の基準を1.00とすると、上限のレベル10では0.39倍まで遅くなります。そのかわり縞の大きさが半径75pxから30pxへ、細かさが2倍以上に変わるので、遅いからといって見分けやすくなるわけではありません。

迫ってくるの速さは「基準値0.003+レベル×0.0004」、追いかけは「基準値0.02+レベル×0.005」という式で、どちらもレベルに比例してまっすぐ増えていきます。上限のレベル999まで届けば理論上は一瞬で判定される速さになりますが、その水準に届く前に2分間の制限時間が終わります。

形が違う2本

10本のうち2本は、ここまでの「正解を重ねると難しくなる」という説明が当てはまりません。正直に書きます。

ヘビは、縞の濃さが常に100%で固定されています。難しくなるのは、連なって泳ぐ先頭が「はやい」速さで動く確率です。レベル1では「はやい」が選ばれる確率は約13%ですが、上限のレベル10では約61%まで上がります。同じ向き当てでも、動きが速いぶん判断できる時間が短くなる、という仕組みです。

絵柄マッチは、成績にまったく追従しません。難しさを決めているのは経過秒数だけで、開始20秒までは4×3(12枚)、20〜90秒は6×4(24枚)、それ以降は4×4(16枚)に、上手さと関係なく切り替わります。時間が経つほど難しくなりますが、上手さは見ていません。他の9本のような「実力に自動で合っていく」仕組みは、このゲームだけ持っていません。コード上には「100回連続正解」という難易度の設定値が残っていますが、盤面の大きさは経過秒数だけで決まる作りのため、この値が実際に使われることはありません。

上限まで行く人は、ほとんどいない

数字だけを見ると、迫ってくるや追いかけは際限なく難しくなるように思えます。しかし2分という制限時間の中では、そこまで届きません。

迫ってくる・追いかけ・どんどん小さくの3本は、仕組みの上限がレベル999に設定されています。これは上限を作り込んだというより、実質的に上限なしとして扱っているという意味です。実際に届く水準は、この記事の見積もりでは追いかけがレベル12前後、迫ってくるがレベル44前後、どんどん小さくが撃破数にして18体前後(濃さの下限2%に到達する水準)でした。

迫ってくると追いかけの見積もりは、ミスをせず答え続けた場合の上振れの数字です。2回連続で外すと1段下がる仕組みがあるぶん、実際の到達点はこれより低くなるのがふつうです。どんどん小さくの「18体前後」だけは見積もりではなく、2分間の平均的なプレイからそのまま数えた値に近いものです。

999という数字は、目指す目標ではなく、単に「仕組みとしてここまで用意してある」という天井です。2分間のプレイでそこに届く人は、ほとんどいないと考えてよい数字です。

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